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2016年06月19日 (7)

やっぱりスタイロフォーム!

先週,安さを優先して,スタイロフォームではなく,910mm×910mm×50mm の発泡スチロールを 1枚買ったのだが,発泡スチロールは専用工具を使って切断しないとゴミが大量に出るし,専用工具で切断すればゴミは出ないが結構面倒 (思ったとおりに切るのは難しい) という当たり前のことが判ったので,鉄道模型レイアウトではマストアイテムらしいスタイロフォームを購入.自作レイアウトボードに敷き詰められるだけの分量をホームセンターで調達した.
ついでに,適当な数量買って来て使っていた自作レイアウトボード用の材料も,一部不足していることが判ったので,900×300mm の MDF ボードをさらに 2枚追加し,脚材も合わせて追加.これで当面のレイアウトボードは完成した.さらについでに,レールをスタイロフォームに固定した方がよいかなと,適当な釘を見繕い.16mm の「ふすま釘」ってのが安くて,色も黒く (焦げ茶?) 塗ってあって目立たないし,いい感じ.太さがどれくらいなのか判らないので,ノギスがどっかから出て来たら測ってみよう.
加えて,MDF ボードとスタイロフォームを接着するための接着剤,そして,既に使い切ってしまったので,ポイントケーブルを延長するためのコードをさらに 10m,スタイロフォームの上に必要に応じて敷く 1mm 厚の塩ビボードをプラ板代わりに 1枚 (タミヤのプラ板を買うより圧倒的にこちらの方が安いので.しかし,後で調べてみたら,プラ板は 0.3mm なんて極薄のものもあるんですね.用途によってはそれが必要になるかも).

自作レイアウトボードの構造はこんな感じ (真横から見た断面図のイメージです).

塩ビ板 (1mm) レール
スタイロフォーム (25mm)
MDF ボード (9mm)
脚 (19mm or 60mm)

あれ? ネジで固定しているのに,なぜ MDF ボードと脚材との間にすき間があるのだろう... (^^;

実物はこう (画像上はレイアウトボードを横から.画像下は裏から見たもの).

スタイロフォームは本来,25mm なんて厚みは必要ない.だが今挑戦しているレイアウトでは,立川駅西方にある,中央線と青梅短絡線との立体交差をぜひ再現したい.この立体交差を省スペースで実現するため,こうなった.

それはどういうことかというと...

立体交差を実現するため,まず,Nゲージレイアウトにおいて立体交差させるにはどれだけの高低差が必要か? を調査.その結果,パンタグラフを展開した状態では 50mm 程度だという.Nゲージは概ね 1/150 スケールであるから,50mm は現実世界では 7.5m に相当する.現実世界では,架線の高さはレール上面から 5〜5.4m だという.架線を保持する機構も必要なので,立体交差には最低でも 6m くらいはないとダメだろう.となると,7.5m というのもそんなに悪くない線だ.

地図サイトで調べると,この立体交差部分では,中央線は標高 83.3m,青梅線は標高 88.6m くらいのようだ.標高差は 5.3m しかない.だがこれは実測でないし,架線高は 5〜5.4m だという事実を考えるともう少しあると考えるべきで,やはり,6〜7.5m くらいありそうだ.となると,Nゲージでの 5cm という基準は現実に即したものと言えるのかも知れない.さて,仮に 7m として,現実世界では 400m くらいかけてこの標高差を稼いでいる (中央線側はほぼ水平のようだ.青梅短絡線側が 400m の間で 7m 上っている).これは勾配 (=100m あたり何m 上がるか.1m だと 1%) にすると 7÷(400÷100)=1.75%.
さて一方,N ゲージで上れる最大の勾配は 4% だそうだ.5cm を 4% で上るとすると,5÷4×100=125 ゆえ,1.25m 必要となる.え? 全体で 3.5m くらいしか幅がないレイアウトなのに,1.25m もかけてやっと 5cm 上らせるなんて... スペース的に無理です.
そこで,現実からは逃避して,中央線を 2.5cm 下らせ,青梅線を 2.5cm 上らせて 5cm のクリアランスを確保する案を考えた.これなら (5÷2)÷4×100=62.5 となり,62.5cm あれば 2.5cm の上げ下げが実現出来ます.さらには,中央線側には車両を通さないので,4cm のクリアランスでいいとすると,(4÷2)÷4×100=50 で,50cm で済みます.カーブさせながら上り下りさせるので,まぁこれくらいならなんとかなるかな,と.
中央線側を下らせるレイアウトにするためには,全体に 2cm 以上の「地盤」かさ上げが必要です.このため,スタイロフォームの厚みは 25mm とし,この立体交差部分では中央線側をスタイロフォームは切り取って坂道とし,掘り割りのようにしようかと.もう一方の青梅線側はスタイロフォームで作った「地盤」から 4% 勾配で上り坂を作ればいいだけですね.
という訳で選んだスタイロフォームが 25mm 厚ってことです.

立体交差の勾配はこれで解決したが,次の問題は電動ポイントやフィーダーのコードをどこに通すかだ.4層構造のレイアウトボードなので,選択肢はこんな感じ.

  1. 塩ビ板 (あるいはスタイロフォーム) の上
  2. 塩ビ板とスタイロフォームの間
  3. スタイロフォームの表面をを適宜切り取って,埋める (その上に塩ビ板を敷けば見えなくなる)
  4. スタイロフォームと MDF ボードの間
  5. スタイロフォームの底面を適宜切り取って,埋める
  6. MDF ボードの下 (脚が持ち上げている空間)

1. はあり得ないし,2. は明らかに地面が凸凹になる.4. もスタイロフォームの一部が浮いたり傾いたりして安定しなさそう.5. はメンテナンスが面倒そうだ.それに,ホンモノの共同溝工事じゃないんだから,そんな場所に毎回スタイロフォームを持ち上げてコードを通すのは現実的には無理だろう (MDF ボードとスタイロフォームとは接着してしまう予定なんだし).
一般的には,コードを逃がすという目的のためにも「脚」を付けているのであって,スタイロフォーム・レイアウトボードいずれにも穴を開けて,脚で浮かせている空間を利用してコードを通す 6. なのだろう.しかしそれだと,次のような問題がありそうと気付いた.

  • 25mm+9mm の 34mm もの穴を開けないといけないのが面倒そう.
  • MDF ボードに穴を開けてしまうと,後でレイアウトを調整したときに別の場所に穴を開け直すことになって,ボードが穴だらけになりそう (MDF ボードの強度を出来るだけ落としたくない).
  • MDF ボードの周囲だけでなく (枠として),MDF ボードの沈み込み防止・補強のために真ん中にも例えば十字に脚材を入れた場合,その場所どんぴしゃには穴が開けられず,面倒そう.それに,十字に組んでも組まなくとも,複数のボードを並べると,それぞれのボードの脚の空間は閉じた空間となり,そもそも複数のボード間でコードを通すことが出来ない.これを綺麗に配線するために 'コード逃がし' のための切り込み (穴) を脚材に開けるのも,何だか本末転倒な気が.
  • 配線が遠回りになるため,コード長がより必要となる
  • 何より,5. 同様,毎回,レイアウトボード全体を持ち上げて,脚材が作り出した空間で配線作業をするのは現実問題として無理では? (既にストラクチャを設置した後にやむを得ず配線し直し・新規配線をすると考えると...)

そこで今回は 3. を採用することとした.これなら,

  • 配線したいところだけスタイロフォームをちょっと切り (堀り),コードを通す
  • 必要に応じてコードを固定する
  • 必要に応じてコードの上にホームなどのストラクチャを置き,コードを隠す
  • 必要に応じてコードの上に塩ビ板を敷き,コードを隠す

という比較的容易な作業でコードを設置出来,綺麗な (平らな) 地面も作れるだろう.何しろスタイロフォームはカッターで簡単に切れ,しかも発泡スチロールのように切りくずが出ないので気軽にコード埋め込み用の溝を掘れる.こんな感じだ.

塩ビ板 (1mm) レール
スタイロフォーム (25mm)
コード
MDF ボード (9mm)
脚 (19mm or 60mm)

うーむ,これなら,「脚」(あるいは MDF ボード) は要らなかったのかな? (却って,MDF ボードの中央部の反りを呼ぶだけだったような気がする)


ここまでの支出額 ¥181,819
今回の買い物
  • スタイロフォーム (910×910×25mm) ¥560×5
  • MDF ボード (900×300×9mm) ¥448×2
  • 檜材 (910×19×19mm) ¥98×2
  • ふすま釘 (16mm) ¥128×2
  • 発泡スチロール用ボンド ¥398×3
  • 塩ビボード (910×450×1mm) ¥480
  • 2線ケーブル (mm) ¥40/m×10m
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